ITで広がる可能性「筋電義手」

2019/02/12

 筋電義手とは義手の一種で、ひとが筋肉を動かそうとする時、脳から命令を送るのですが、その際に発生する表面筋電位(筋電)を感知して作動する仕組みです。

 腕からの電気信号による直感的な操作性や把持力の強さゆえ、作業環境にも左右されないことが特徴であるものの、そもそも極めて微弱な電流である筋電の検知自体が難しい場合や機能面がより重視されるゆえの外観(デザイン)、価格の問題等、日本国内における普及率は芳しいとはいえないのが実状です。

 しかしながら、たとえば2015年には電気通信大学の研究チームが、人工知能を搭載し学習機能を持たせたより自由度の高い個性適応型の筋電義手を開発するなど、国内における取り組みは着実に前進しているといえ、今後更なるデザイン性の追究や3Dプリンターによる製作の実用化など、更なる低コスト化が進めば、より多くの方々への普及が現実化するのではないでしょうか。