自分の足に合う靴を履いてもらう!

2019/02/08

DGPでは「シューズマッチングシステム」を提供しています。靴メーカーが持つ商品の木型をデータベース化し、顧客の足を測定した際、足型データに適合する木型の商品を抽出して「顧客の足にぴったり合う靴を提案する」ためのシステムです。

 足の形だけではなく、病気や障害などによる身体機能の悩みや、希望する価格帯、在庫の有無など、顧客のニーズに合わせて検索条件をカスタマイズすることも可能です。計測データと実売データの情報を精査することで、マッチング精度の向上を図っています。

 このようなシステムは、まだまだ発展・拡大させることができます。

 現在DGPで新たなサービスとして準備を進めているのが「FOOTBANK」です。三次元足型自動計測機で測定したデータをクラウドのデータベースに保管しておけば、シューズマッチングシステムとの連動により、ユーザはWebを通して自分の足に合う靴の提案をいつでも受けることができるようになる、というものです。

 また、オーダーメイドのインソールや靴を作製している靴屋、義肢装具製作所などと連携すれば、わざわざ店に行かなくともオンラインで発注したり、リピート注文が可能になります。

 さらに足型データとともに、適合した靴やインソールのデータを収集することで「このような足型には、このインソールや木型が適合する」と、足型タイプごとにインソールや木型の適合率を算出できるようになります。それをパターン化してCADソフトに反映できれば、よりCAD設定が簡単になるでしょう。

 医療分野と同じく、すべての人々の足のカルテを共有化すれば「自分の足に合う靴を履く」ことへの敷居がぐんと低くなります。障害や疾患がある人だけではなく、一般の人々も自分の足型を測定することが当たり前になれば「既製品の靴に自分の足を合わせる」という現在の靴選びスタイルは消滅するはずです。

 誰もが自分の足のサイズを正しく認識し、自分に合う靴を履く。

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 そんな「one to one」の理念が広がることを願っています。

◎この章のまとめ

・デジタル化された環境では、足の評価に足底圧計測システムを、採寸・採型に3Dスキャナーを、設計にCAD/CAMを、製造に3D切削機・3Dプリンターを使用する。

・データの操作はパソコン画面上で行うが、細かい部分まで数値化されたり、プレビューを3Dで確認できるため、実際に手にとって確認するようにチェックできる。

・一番のメリットは「失敗すれば、一からやり直し」ではなく、パソコンの画面上で何度も試行錯誤ができる点である。